
第4回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム
http://kuip.hq.kyoto-u.ac.jp/
https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/opencourse/181
2017年7月2日
[地球科学・宇宙科学分野]
平 朝彦
国立研究開発法人海洋研究開発機構 理事長
講演テーマ
「プレートテクトニクス、日本列島、そして「ちきゅう」」
1970年代に提唱されたプレートテクトニクスは、地球科学にパラダイムの転換を引き起こした。それは、海洋底拡大説の証明を始めてとして、大西洋中央海嶺の研究が起点となった。一方、プレート沈み込み帯の研究は大きく遅れ、どのような地質構造が作られるのか、など多くのことが謎となっていた。私と同僚の推進した四国の四万十帯の研究により、それは、赤道域で生成された海洋底玄武岩や遠洋性堆積物(チャート)が3000km以上移動し、白亜紀の海溝で、砂質堆積物と混合し、激しく褶曲・変形した地層(付加体)であることを証明した。さらに日本列島の土台は、大部分が付加体で構成されていることを提唱した。この研究は、南海トラフでの付加体形成プロセス、大陸成長過程、深海掘削の推進、2005年の地球深部探査船「ちきゅう」の建造、そして地震発生帯の研究へと発展した。現在、「ちきゅう」により、新しい地球生命科学の創成を目指している。
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