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第11回 京都大学ー稲盛財団合同京都賞シンポジウム 「地震の深層/真相を探る」

西村 卓也(京都大学防災研究所 教授)
「変動する日本の大地と地震」

日本列島とその周辺には、高さ3,000mを超える山脈や深さ10,000mを超える海溝があり、起伏に富んだ大地となっています。また、世界で起こる地震の約20%が日本周辺で発生しており、日本は世界的な地震多発国です。このような変化に富んだ地形や地震の発生は、日本列島周辺の地殻変動が激しいことが原因です。地震に伴う急激な地殻変動を除けば、地殻変動は極めてゆっくりと進行するため、それを検知するためにはGNSSなどの精密な測量技術が必要となります。GNSSは、人工衛星からの電波を受信して、自分の位置を正確に測定できるシステムで、30年前にGNSS観測網が日本列島で整備され、4つのプレートがひしめく日本列島の地殻変動の様子が詳細にわかるようになりました。また、地殻変動を解析することにより、地震の発生メカニズムの理解や地震の発生場所の予測にも役立つことがわかってきました。本講演では、日本列島で観測された地殻変動と地震との関係について、2024年に発生した能登半島地震の例を示しながら解説します。

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京都大学-稲盛財団合同京都賞シンポジウム(略称“KUIP”クイップ)は、京都大学主催・公益財団法人稲盛財団共催により、2014年から毎年開催している国際シンポジウムです。

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