第4回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム
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https://ocw.kyoto-u.ac.jp/ja/opencourse/181
2017年7月2日

[地球科学・宇宙科学分野]
小山 勝二
京都大学 名誉教授

講演テーマ
「京都千年の超新星のX線研究」

超新星爆発の衝撃波は膨張するプラズマを作りそれは強力なX線を放射する。このX線観測は(1)超新星が宇宙線(宇宙の最高エネルギー荷電粒子)の加速源であることを実証し、その加速機構は拡散衝撃波加速(フェルミの統計加速の1形態)であることを解明した。(2)スペクトル解析によってこの超新星がIa(宇宙のスケールを図る標準光源)であること、並びに恒星の内部及び超新星爆発時に合成された諸重元素の組成比を解明した。(3)X線形態解析によってIa超新星の非球対称爆発を明らかにした。 本講演では以上の3点に焦点をあて、X線天文学の研究の詳細を述べたい。この研究で用いた超新星は宮廷歌人、藤原定家が明月記に残した約千年前の平安時代に起きた超新星である。

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