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第9回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム 「数理が見る世界」

平岡 裕章(京都大学 高等研究院 教授)
「トポロジーが記述するビッグデータのかたち」

現代社会にはデータが氾濫していますが、人工知能のブラックボックス問題に見られるように、それらが持つ真の価値を十分に活用できていません。このようなビッグデータを有効利用するには、適切な数学言語でデータの本質となる構造を記述し、その記述言語を用いてデータを生み出す現象の背後にある機構に意味を与え理解するプロセスが不可欠です。この問題に対して、図形を研究する数学分野の一つであるトポロジーをデータ解析に応用する「トポロジカルデータ解析」が近年盛んに研究されています。トポロジーでは連続変形で保たれる構造に着目しますが、この性質がビッグデータ解析ではデータの粗視化や複雑構造の記述などに利用されています。「Data has shape, shape has meaning, meaning drives value」をスローガンに急速に発展するトポロジカルデータ解析を、材料科学や生命科学への応用例も交えながら紹介してみます。

#京都賞シンポジウム #平岡裕章 #ビッグデータ #京都大学

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京都大学-稲盛財団合同京都賞シンポジウム(略称“KUIP”クイップ)は、京都大学主催・公益財団法人稲盛財団共催により、2014年から毎年開催している国際シンポジウムです。

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