「数理がみる世界」が垣間見えます!内容は難しい。。。

第9回 京都大学 − 稲盛財団合同京都賞シンポジウム 「数理が見る世界」

望月 拓郎(京都大学 数理解析研究所 教授)
「コホモロジー理論の広がり」

多様体(空間や図形)の性質を調べるのが幾何学の目標です。高校までの幾何学では「長さ」「面積」「角度」などの量(不変量)に着目しましたが、それ以外にも調べたい性質に適した不変量があります。不変量は「長さ」などの代わりに観測すべき量でもありますが、一方で不変量を通じて多様体の性質を調べるという意味では顕微鏡や望遠鏡のような観測機器ともいえます。そのように見た場合、観測の性能を挙げていくことも大事な目標になります。

重要な不変量の一つに「コホモロジー」があります。もともとは位相的な性質を調べる不変量である「ホモロジー」の双対として見出されましたが、多様体の解析的な性質も反映しています。特に代数多様体の面白い性質をとらえるために、コホモロジー理論はさまざまな変種に拡張・精密化されています。そして、その研究の流れの一つが、D加群への拡張やホッジ構造・ツイスター構造による精密化を経てツイスターD加群というものにたどりつきます。この講演では、このようなコホモロジー理論の広がりの一端について紹介します。

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京都大学-稲盛財団合同京都賞シンポジウム(略称“KUIP”クイップ)は、京都大学主催・公益財団法人稲盛財団共催により、2014年から毎年開催している国際シンポジウムです。

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